お寺 ひきこもり 双極性障害

【ログハウス建設編】ひきこもりだった私が禅寺へぶち込まれた話(5)

木々

テンションが最高に高い時でした

はーい、静寂です。
今回はログハウス建設のお話をします。

自分たちが座る禅堂を自分たちで建てようというコンセプトでした。
それでログハウスの雑誌で有志を募ったりしていました。
自分たちで建てたログハウスで座禅ができるなんて最高じゃねえか、ってな具合です。

正直、土方作業は辛かったです。
結局、男の下っ端は力仕事をさせられるんだなと痛感します。
それでもぶち込まれたもんだから嫌とは言えません。

阿信さんがリーダーでその下に私としぃくんが配属になりました。
竹林にどうやって建てるのだろう?
とても素人だけでできる工事ではありませんでした。

竹の根を取り払う作業を業者に手伝ってもらうことになりました。
小さなユンボを運転するおじいちゃんが来てくれてガンガン竹の根を取ってくれます。
取れた竹の根を遠くまで捨てに行くのが私としぃくんの役目でした。

竹の根って死ぬほど重い。
全身を使って何度も運ぶけど、めちゃくちゃしんどい。

もうしんどくてどうしようもない時に、すごく力持ちの修行者が来られて、彼がガシガシ運んでくれてすごく助かったのを覚えています。
彼は竹の根運びが終わるとともに下山されましたが、入れ替わりで同じぐらい力がありそうな体型の方が入山されます。

マレー熊

彼は熊さんと言われ慕われていました。
熊さんはのちにログハウス建設のリーダーになります。
この時確か23歳とおっしゃっていたような。
どちらにしても若い方でした。

それからログハウス雑誌の募集広告を見てきた方や、建設現場の知識がある人が来ました。

6人体制でログハウス建設に取り組みます。
阿信さん主導で基礎工事が始まりますが、どうもうまくいきません。
コンクリートを練って運んで入れる作業は阿信さんと作業者の息が全然合いません。
阿信さんは一生懸命されているのでしょう。
でもかなり無理なペースで「止めて」「運んで」を言っていたように思います。

あの人じゃダメだ。
作業者の間で共通の認識が起こります。

不穏な空気が流れる中、基礎工事が始まりますが全然捗りません。
基礎工事は業者にしてもらうことになります。

阿信さんは酷く信用を落としていました。
この時私も阿信さんのことをよく思っていなかったのです。

私はさらにテンションがおかしくなってました。
本当になんでもできるような気がして、前回に少し話した大学に行くことをずっと考えていました。
目の前のログハウス建設はやらされている感満載で私は正直いやいやしていました。

私以外はみんなパワーがありました。
重いものも平気で運びます。
私に筋肉とやる気がなかっただけなのかもしれませんが、私にログハウス建設は向かないと外されてしまいます。

良かったのか悪かったのかわかりませんが土方仕事から抜けることができました。
しかし次に待っていたのは「典座」つまり食事を作る役割でした。

食事

土方仕事をしている人たちは短期滞在者も入れるとかなりの数になっていました。
腹ペコの男たちをもてなす料理を朝昼晩と作ることになりました。

はっきりいって典座の方が大変でした。
でも自分にはある程度合っていたのかもしれません。

ただ、料理の腕の問題がありました。
味付けを朝昼晩と塩胡椒だけにした時は「お願いだから味を変えてくれ」と熊さんに懇願されました。

ご飯を炊く時も一合180mlなのに一合200mlで米を入れて「なんか密度高いな」と言われてました。
でも朝ご飯のお粥を炊くことは得意でした。
米から直接お粥にします。
塩加減と火加減が簡単なようで……とても簡単でした♪

いつの間にか基礎工事が終わっていました。
業者の方ががっちり基礎を作ってくれて、これで安心してログハウスが建てられます。
阿信さんの信用はどんどん失われていき、それを気にする人は私を含めて誰もいませんでした。

私はなんと薄情なのでしょうか。
あれだけお世話になったのに、なんて冷たい人間なのでしょうか。
後日、私もひどい状況に陥ります。
バチが当たったのです。

私が四六時中ご飯を作っている時にもログハウス班のゴタゴタは止まりません。
一人去り、また一人去る。
気がつけば熊さんとしぃくんしか残っていませんでした。
しぃくんは阿雲さんに不満があるようでぶつかりあったことがありました。
そして熊さんもログハウス建設を投げ出してしまいます。

私は熊さんの話を聞くことになりました。
「こんな状況じゃ無理だ」
というようなことを言っていました。
きっと阿信さんとうまく行っていなかったのでしょう。

しかし、熊さんは去っていったメンバーと違いました。
次の日、阿雲さんと阿隆さんはログハウスのことをどうするか頭を抱えていました。
熊さんは「申し訳ありません。もう一度ログハウス建設をやらせていただけませんか」と頭を下げます。

しぃくんに聞くと昨晩遅く熊さんが悔し涙を流して、投げ出してしまった自分をとても悔いていたようです。
熊さんとしぃくんの体制が強固になった瞬間です。

しぃくんも阿雲さんに頭を下げていたようです。
いろいろと不満が溜まっていたのでしょう。

しぃくんと阿雲さんはこの喧嘩を経て、とても仲良しになってしまいます。
きっと今も仲良くしていると思います。

そして阿信さんはもはや飾り物でした。

それでも熊さんは阿信さんを立てて仕事をしようとします。
すごく爽やかな顔をして熊さんはログハウス建設に取り組んでいたように見えました。

ログハウスは熊さんの手によって完成するのですが、私はログハウスの完成を見ることなくお寺を去ります。
大学に行く、と言って私はお寺を去りました。

爆発


家に帰って大学に行くんだとテンション高く言い放ちます。

母親はやりたいことが見つかったならと予備校へ通わせてくれました。
予備校に通っていたのは1ヶ月ぐらいだったでしょうか。

私の躁状態がだんだんと弱まってきました。
鬱転していったのです。

勉強などできなくなりました。
弱ってきて私は和尚さんに電話をしてしまいます。

つづく

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