小説

お墓

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タイトル未定の連載小説10

2021/12/2  

あれから12年、俺は35歳になっていた。出所の時がきてしまった。俺は世間に出たくはなかった。でも出なくてはいけなかった。 母の墓の前で俺は祈りを捧げた。こんな息子ですまない。一度垂れた頭はなかなか上が ...

ペルソナ

小説

タイトル未定の連載小説9

2021/12/2  

父殺しの実行日、俺は精神集中していた。俺がこの世の苦しみから逃れるにはこれしかない。その後牢屋に入ろうが、撃ち殺されようがどうでもよかった。自分の人生にケジメをつけたかった。 両親の寝室に金属バット持 ...

バット

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タイトル未定の連載小説8

2021/12/1  

俺は押し入れの中にあるはずの金属バットを探していた。子供の頃からこの部屋にいるためなのか、物が多くて見つからない。そして箱が出てきて開けてみる。中には俺が小学生の頃に書いたと思われる4コマ漫画が入って ...

意気消沈

小説

タイトル未定の連載小説7

2021/11/21  

やはり何かがおかしい。話は最初から決まっていたのではないか。俺を追い出すための両親の連携プレイなのではないかと判断せざるを得なかった。そんなに俺のことが嫌なら出ていってやるよ、という気持ちと施設と言え ...

施設

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タイトル未定の連載小説6

2021/11/18  

俺には何もない。学歴もない。運動もできない。仕事もしてないし、したこともない。本当に何にもない。それなのに父は俺に何を望むんだ。死ねということか。 しばらく考える時間があったが、考えは堂々巡りをしてま ...

闇夜の月

小説

タイトル未定の連載小説5

2021/11/9  

藤棚にいた女の人と話してから、父と顔を合わせることが多くなった。例えば晩ご飯も食べずに寝ていたらご飯を食べに来いと言いに来たり、休みの日にもまだ寝てるのかと声をかけてきたり、以前より関わりが増えた。以 ...

藤棚

小説

タイトル未定の連載小説4

2021/11/3  

女の人は捨てられた仔猫のように小刻みに震えていた。俺は「大丈夫ですか?」を連発してその場の冷え切った空気を少しでも温めることしかできなかった。「大丈夫ですか?」「大丈夫でしょうか?」「大丈夫ですよね? ...

神社仏閣

小説

タイトル未定の連載小説3

2021/11/2  

家族が寝静まったあと、猫を起こさないようにそっと布団を出る。昨日のラジオを録音したテープを巻き戻して待っている間、期待に胸が膨らんでいた。巻き戻しはなかなか終わらない。はやく、はやく!急く気持ちが体の ...

布団から猫

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タイトル未定の連載小説2

2021/10/30  

朝焼けに染まる時は短く、気がつけば日中と変わらぬ景色が広がる。珍しいことに猫はまだ布団の上にいた。母はまだ起きていないようで、猫は母の気配でいつも1階に下りているようだった。 鈍感な俺でも様子がおかし ...

猫と光

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タイトル未定の連載小説1

2021/10/30  

あと何年ひきこもればいいのだろうか。トンネルを抜けるには死しかないのか。母親が拾ってきた猫が私に懐いて、足元で丸くなって眠っている。 東向きの窓から見える朝日に反応して猫は起き、餌を貰うために1階へ下 ...

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